有名リゾート地の別荘販売ビジネスを展開するB社のケース | 株式会社リーディングパートナー(LEADING PARTNER)

ソリューション事例

Case study
Case study 02

有名リゾート地の別荘販売ビジネスを展開するB社のケース

【第1期目】

マネジメントによる生産性・営業力アップを目指す。

状況

リゾート不動産販売を広く手がけているB社。全国に10以上の営業所を有しており、当時は営業活動内容やマネジメントの仕方がそれぞれの営業所長に一任されていました。

さらに、エリア毎の特性が異なることも相まって、属人的な状態が至るところに広まっていたのです。

課題

業務の標準化ができていない。

箱根や軽井沢など、地方に営業所を構えていることから現地採用を行うも、社員は地域限定勤務。同じ顔ぶれのメンバーで働く期間が長くなるにつれ、いつしか「自分の営業所のやり方」に固執するようになり、「エリアの特性があるから他でやっている営業はここでは通用しない」といった考えが浸透していきました。

所長がプレイヤーとしても多忙なため、マネジメントに時間を割けない。

各営業所は少人数でまわしているため、所長がプレイヤーとして動くことも多々ありました。そのため、本来やるべきマネジメントや人材育成に時間を割くことができず、スキルが追い付かない営業メンバーの分まで所長が数字を作る、という悪循環が生まれていました。

課題解決の方向性

所長の思考・行動を変えていく。

このままの営業体制では会社の成長に限界があると考えた私たちは、まず各営業所の所長に「マネジメントとは」を教えることからはじめました。具体的には、マネジメントが上手く効けば、それによって営業力・生産性を上げられることを伝えるべく、「上司としての考え方」「部下への接し方」といったトレーニングを実施したのです。

また、これまで開催されたことのなかった定期的なヨミ会(営業会議)を、全国の所長を一同に集め実施。ファシリテーターとして入り、予算達成に向けたプロセスやネクストアクションを確認する中で、報告の仕方を適宜修正させていき、ビジネスコミュニケーションの在り方を実践で覚えてもらうようにしました。

所長の行動を見せることで、営業メンバーの思考・行動を変えていく。

併せて、各営業所内にもヨミ会やトレーニングで伝えた事を標準化していくべく、ここでもヨミ会を定期的に実施。所長がファシリテーターをつとめ、営業メンバーから受けた報告に対して、ディレクションを出していきます。

一人でまわせるようになるまでは、私たちが各営業所を訪問。会議をオブザーブしながら所長のフォローを行なうと共に、各メンバーへのアドバイスも行ないました。

結果

所長と営業メンバーの間に共通言語ができ、ネクストアクションを決める視点が揃ってきました。また、営業プロセスが明確になり、生産的なコミュニケーションが取れるようになったのです。

その結果、これまで予算達成が難しかった各営業所も、この第1期をもってその8割以上が達成。残念ながら一歩届かなかった営業所においても、現場のモチベーションが大きく上がりました。

実際に行った解決策
  • 所長が「マネジメントスキル」「部下とのコミュニケーション力」を獲得するためのヨミ会
  • 営業メンバーが「営業スキル」「ビジネスコミュニケーション」を獲得するためのヨミ会
  • ビジネスコミュニケーショントレーニング
  • マネジメントコミュニケーショントレーニング
  • 各営業所へのラウンド(チェック&レクチャー)
  • 各所長へのフォローアップ

【第2期目】

自分達だけで自走できる組織を作る。

状況

第1期目で一定の成果を出すことができたものの、いまだ各営業所が組織として自走するには至りません。そこで、次は自力で自走し続けられる基盤を作ることになりました。

課題

PDCAサイクルをまわせる人がいない。

数字を作るためには、課題の設定から解決までのPDCAサイクルをまわすことが必要になります。しかし、これまで所長がデータ分析をする習慣はなかったため、思考のスピードが追い付かず、対応が後手になるリスクがありました。

人材育成のスキームがない。

各営業所の中には、ヒアリングやクロージングといった、営業の基本スキルを習得できていないメンバーもいました。そのため、所長の二番手にふさわしい人材が育っていないという状況が、複数の営業所に起こっていたのです。

課題解決の方向性

PDCAサイクルの「C」「A」(評価・改善)を強化していく。

ヨミ会では、課題の設定やそこから解決策を導き出す部分に注力。ロジカルに考え整理することが、体にしみこむまで徹底していきました。

また所長には、KPIとなるデータの分析、そこから導き出した解決策をレポートとして提出してもらうことにしたのです。ここでも、論理的な観点に基づいたフィードバックを行うことで、課題を腹落ちさせ、次のアクションに繋げていけるようにしました。このように、実務を通じて課題解決スキルが身につくようにしていきました。

結果

各所長が、活動計画の策定を始めとしたPDCAサイクルをまわせるようになりました。加えて、全営業所が予算を達成。定性面・定量面の双方において成果を出すことができたのです。

実際に行った解決策
  • 営業所ヨミ会の継続(最低月2回程度)
  • 所長ヨミ会を継続し、報告内容を「課題解決策の導き出し方」にフォーカス(月1回の所長ヨミ会をPDCAの「C」「A」の場にする)
  • 課題の顕在化とディレクション出し

【第3期目】

全員が一定のパフォーマンスを発揮できるように底上げする。

状況

第2期目で、マネジメントの標準化が進んだことで、浮き彫りになったこと。それが「メンバーの営業スキルの差」と「所長の人材育成スキルの差」でした。

課題

営業メンバーのスキルにばらつきがある。

予算達成に成功した大きな要因のひとつに、仲介物件ではなく自社で保有している物件(社有物件)を販売できる人材が増えたことが挙げられます。
しかし、それでもまだ社有物件を販売できる人材は限られており、営業スキルの底上げをすることで、そうした人材をさらに増やす必要がありました。

人材育成においても、所長のスキルにばらつきがある。

数字と営業活動のマネジメントはできるようになったものの、計画に基づき人材を育てる意味でのマネジメントは、まだ追いついていない所長が多くいました。
そのため、結果的に、必要以上に時間を割かざるをえない状況だったのです。

課題解決の方向性

個別最適で営業所全体の人材育成を強化していく。

人材育成とひとことで言っても、その課題は様々。私たちは営業所ごとに個別最適でのサポートを実施することにしました。社有物件販売スキルを持つ人材をさらに増やすためのトレーニングや、所長・リーダー候補の育成。ステータスをあげていくためのアクションプランの設定なども行ないました。

PCDAサイクルのマネジメントを強化していく。

毎月のPDCAに関するレポートの提出と、それに対するフィードバックは継続。その上で、各営業所のヨミ会では、それぞれの状況を分析し、課題を明確化させ、達成すべきテーマを設定しました。たとえば「マンパワー不足で所長がマネジメントに時間を割けない」という課題があれば「営業メンバーのセルフマネジメント力を向上させる」というように、それぞれの営業所の弱点を強化していきました。

各営業所の現状を踏まえた上で、細部までサポートすることで、所長も含めたメンバー全員が一定のパフォーマンスを発揮できるように底上げしたのです。

結果

創業以来、初めて、全営業所が収益・利益の予算を達成。また組織体制もできあがったことで、若手人材のジョブローテーションも実施できる基盤が整ったのです。「異動した若手が立派に成長しているよ」といった嬉しい言葉も聞かれるようになりました。

現在、当部署は、B社の売上におけるエース的存在であり、「若手人材の育成の場・成長の場」としても確立しました。

実際に行った解決策
  • 一定の営業スキルをもつ人材へのスキルアップトレーニング
  • 次期所長・リーダー候補の育成
  • 育成を目的とした、ステータスをあげていくためのアクションプラン設定
  • PDCAサイクルマネジメントの強化(振り返りシートのフィードバック、営業所ヨミ会のサポート)

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